廃棄物は適切に処理しよう! 産業廃棄物と一般廃棄物の違いは?

1.廃棄物の処理方法

1-1.一般廃棄物と産業廃棄物の違いは?

廃棄物には一般廃棄物と産業廃棄物がります。それぞれ回収や廃棄の方法が異なるため違いを知ることは非常に大切です。一般廃棄物と産業廃棄物の違いについてご紹介しましょう。

一般廃棄物

“一般廃棄物”は家庭から発生する廃棄物です。一般廃棄物は市区町村などの“自治体”に回収処分を任せて処分することができます。自治体によっておこなわれるため、自治体によって廃棄物(ごみ)の分別の方法が異なるのです。一般廃棄物は、自治体のごみ分別のルールに従って排出するように心がけましょう。

事業系廃棄物

事業系廃棄物には“産業系一般廃棄物”と“産業廃棄物”の2種類があります。それぞれ処理の方法なども異なるため、種類ごとの特徴についてご紹介しましょう。

事業系一般廃棄物

事業系一般廃棄物は、産業廃棄物に指定されていないすべての事業系廃棄物です。産業廃棄物には“業種指定”という事業の業種によって定められており、事業の業種によって扱いが異なります。

産業廃棄物

産業廃棄物は事業活動で生じる廃棄物の中で、“法律で定められた20種類”と“輸入された廃棄物”が対象になります。事業の業種によって指定される産業廃棄物もあるため注意が必要です。

1-2.事業系ごみとは?

事業系廃棄物は“排出者責任”があり、原則として排出者が処理する必要があります。事業系ごみの排出者責任について、詳しくご紹介しましょう。

事業系一般廃棄物の処理方法

事業系一般系廃棄物は、言葉から一般廃棄物のように処理できるように誤解してしまいます。しかし、事業系ごみを家庭ごみのように処分することはできません。事業系一般廃棄物も“事業系廃棄物”にあたる廃棄物であり、責任を持って自己処理する必要があります。家庭ごみの集積所に出した場合、罰則が科せられる場合もあるので事業系一般廃棄物は適正な方法で処理するようにしましょう。

産業廃棄物の処理方法

産業廃棄物の処理は排出者が責任を持って廃棄しなければなりません。産業廃棄物処理法に違反した場合には、罰則を受ける可能性もあるので注意が必要です。排出者に対する罰則についてご紹介しましょう。

無許可業者への委託による罰則

産業廃棄物の処分を無許可業者に委託した場合には“5年以下の懲役もしくは1000万円の罰金またはこの併料”の罰則が科せられます。産業廃棄物の処理は排出者にも責任があることから、非常に重い罰則があることを理解しておきましょう。さらに、廃棄物の不正処理において、環境汚染などの影響があった場合には、排出者に除去の責任が及ぶこともあります。産業廃棄物の処理は適正な業者に依頼するようにしましょう。

廃棄物には一般廃棄物と産業廃棄物があるんですね。
はい。産業廃棄物は許可を得た処理業者に処分を依頼しましょう。

2.廃棄物の処分を業者に依頼するには?

2-1.依頼前に確認すべき許可とは?

事業系廃棄物の処理を依頼する場合には、許可を受けた業者に依頼しなければなりません。無許可業者への委託には罰則もあるため、依頼前に業者の許可を確認することは排出者の責任といえるでしょう。事業系廃棄物の許可について詳しくご紹介します。

一般廃棄物収集運搬の許可

一般廃棄物収集運搬の許可は“家庭用ごみ”や“事業系一般廃棄物”の運搬を運搬するための許可です。事業系一般廃棄物の処理を依頼する場合には、一般廃棄物収集運搬許可業者であるかを必ず確認するようにしましょう。

産業廃棄物収集運搬の許可

産業廃棄物収集運搬の許可は“産業廃棄物”に指定された事業系廃棄物を運搬するための許可です。産業廃棄物の運搬をおこなえるのは産業廃棄物運搬業者に限られています。無許可業者に対して運搬を依頼することは、排出者も罰則の対象になるので必ず許可を確認するようにしましょう。

2-2.産業廃棄物のマニフェスト伝票の発行が必要!

産業廃棄物の処理には“マニフェスト伝票”を発行しなければなりません。マニフェストは廃棄物が適正な処理がおこなわれたことを示す伝票で、産業廃棄物の運搬業者や処分業者が発行します。マニフェスト伝票は“交付義務”や“5年間の保管義務”があり、それぞれの違反には罰則もあるので注意が必要です。産業廃棄物の処理を業者に委託する場合には、必ずマニフェスト伝票の発行を確認するように心がけましょう。

2-3.産業廃棄物に指定される事業系ごみを知ろう!

産業廃棄物は、特殊な業務をおこなう事業者が排出するものというイメージがあります。しかし、一般的な事業者であっても産業廃棄物に指定されているごみを排出する可能性もあるのです。産業は器物に指定されている事業系ごみで注意すべき廃棄物は“金属くず”“ガラスくず”“廃プラスチック類”などがあります。廃棄物は“あらゆる事業活動に伴うもの”なので、どのような業種であっても排出する可能性のある廃棄物といえるでしょう。どのような廃棄物が産業廃棄物に含まれるのかを、ご紹介します。

金属くず

金属くずに属する廃棄物は、スチール机やスチール棚など金属で作られているものです。スチール家具は多くの事務所などで使用されており、金属くずの産業廃棄物を排出する可能性はどの事業者にも可能性があります。

ガラスくず

ガラスくずは“割れてしまった窓ガラス”“空き瓶”“陶器”などが含まれます。ガラス製品は、事務所の備品として利用することの多いものなので、事業系廃棄物として排出されることの多いごみです。

廃プラスチック類

多くの商品にプラスチックが使用されていることから、廃プラスチック類は排出の機会のが多い事業系廃棄物といえるでしょう。このように、ほとんどの事業所で産業廃棄物を排出する可能性があります。適正な処理ができるように、産業廃棄物の処理方法を理解しておくことは非常に大切な心構えといえるでしょう。

産業廃棄物を処分する際は、マニフェスト伝票が必要なんですね。
はい。伝票を取らないと法律違反で罰則の対象となるかもしれません。