産業廃棄物の処理に困ったら! 3つのルールと注意点を知っておこう!
3.どのような流れで処理すればよいのか
3-1.産業廃棄物収集・運搬
産業廃棄物を収集・運搬する業者にはそのための許可が必要となりますが、この許可は積み下ろしを行う区域の都道府県知事の許可でなければなりません。県をまたいで運搬する場合は、その両方の許可が必要になる、というわけです。許可は運搬物ごとに必要になりますので、廃棄物の種類についてもしっかりと把握しておきましょう。
3-2.積替保管
その運搬物をどのように処理するかによって、持ち込み先が異なります。物によってはリサイクルする場合もありますので、手作業で廃棄物を分別したり有価物を取り出す必要があります。この作業には悪臭や騒音が伴う場合もあるため、積替保管の許可をとるために、自治体による住民同意を得なければなりません。
3-3.中間処理
埋立を減らすために物理的、科学的な手法によって廃棄物を安全化、減量化することを「中間処理」と呼びます。例えば焼却して燃え殻にすることで安全化と減量化を図ったり、汚泥を脱水することで減量化を図る、細かく砕くことで減溶化する等がその行為に当たります。
3-4.再資源化と最終処分
排出された廃棄物が直接リサイクルされたり、中間処理の後にリサイクルされることを再資源化と呼びます。しかし、リサイクルが不可能なものに関しては、排出段階から直接、または中間処理によって減量化されたものが埋立される場合もあります。これが最終処分となります。
4.業者を選ぶ際、依頼する際の注意点
4-1.許可を受けている業者かどうか確認
産業廃棄物の処理については法律で厳しく定められていますので、業者に依頼する際は慎重に行う必要があります。一番に確認すべきことは、その業者が産業廃棄物処理の許可を受けている正規の業者であるかどうかということです。
許可を受けていない業者が産業廃棄物の処理を行った場合は当然違法になりますが、許可のない業者に処理を委託した側も罰則の対象になるということを覚えておいてください。無許可の業者に処理を委託した際の罰則は、5年以下の懲役もしくは1,000万円以下の罰金となります。
4-2.適正なコストかどうか確認
産業廃棄物処理業者を選ぶ際には、コストが適正かどうかも重要なポイントになります。中には「無料引き取り」をうたっている業者もありますが、これには要注意です。産業廃棄物の運搬や処理にはそれなりのコストがかかることは当然ですので、あまりにも低価格だったり「無料」というフレーズを出してくる業者の場合、適正な処理を行っていない可能性があります。
4-3.リサイクル率はどうか
その業者が優良であるかどうかを見極めるためには、リサイクル率について知っておく必要があります。運搬された産業廃棄物のうち、どのくらいの割合でリサイクル化を実現することができているかを確認するようにしましょう。環境保全に貢献している産業廃棄物処理業者を選んでおけば間違いはありません。
まとめ
- 産業廃棄物とは何か
- 産業廃棄物の処理に関するルールについて
- どのような流れで処理すればよいのか
- 業者を選ぶ際・依頼する際の注意点
以上のことから、産業廃棄物の処理について参考にしていただければと思います。信頼のおける処理業者を見つけ、正しい方法で産業廃棄物の処理を行ってください。