エアコン電気代の節約術! つけっぱなしの方がお得なのは本当?

1.エアコンの電気代~節約のポイントは?

まずは、基本的なエアコンの電気代をチェックしておきましょう。

1-1.エアコンの電気代はどのくらいか?

対応畳数によって異なりますが、一般的な10畳用で2.8ワットクラスのエアコンでみてみると、1か月分の冷房で約4,620円、暖房で約5,220円となります。冷房運転をした場合の消費電力は770ワットですが、暖房運転の場合は冷房よりも870ワットと消費電力が多くなるのです。

そのため、同じ畳数とワットクラス・使用時間でも、暖房のほうが電気代が高くなります。一方、除湿(ドライ)運転の場合は、1日8時間1か月使用して約1,700円とだいぶ安くなるのが特徴です。

1-2.電気使用量で変わる電気代

当たり前ですが、電気をたくさん使用するほど電気代がかかります。そのため、エアコンを使用する時間が少ない春や秋よりも、夏や冬のピーク時のほうが電気代が高くなるでしょう。電気使用量の割合を見てみると、エアコンの電気代は家庭の電気使用量の半分以上を占めています。つまり、エアコンの電気代が節約できれば、大幅の節約につながるというわけです。

1-3.電気代節約の必要性は?

さまざまな理由がありますが、1番身近な理由といえば「地球温暖化」です。毎年平均温度が上昇しており、異常気象も増えてきています。実は、私たちが使用している電気は、発電所で石油や石炭を燃やして作られているのです。風力発電などさまざまな発電方法がある中で、日本は化石燃料を燃やす火力発電が全発電量の約6割を占めています。

つまり、私たちが電気を使えば使うほど、火力発電の際に発生する二酸化炭素で地球温暖化がさらに進むことになるというわけです。だからこそ、省エネに注目が集まっています。

2.エアコンの電気代~節約のポイントは?

それでは、エアコンの電気代の節約につながるポイントを押さえておきましょう。

2-1.1番電気を使う瞬間は?

エアコンが1番電気を使うのは、立ち上がりと設定温度にするまでの間です。運転中の電気使用量よりも立ち上がりに多くの電気を使用するため、こまめなオンオフは無駄な電気代を費やすことになります。

また、室温を下げて設定温度にするまでの間もエネルギー消費量が多くなり電気代が高くなりがちです。エアコンの温度が設定温度になったからといってスイッチをオフにすると、再度エアコンをつけたとき、設定温度にまで室温を下げなければなりません。その分、余計に電気代がかかることになります。

2-2.1番エコな運転方法は?

夏場のピーク時は、「自動運転」がベストです。自動運転は一気に設定温度まで室温を下げ、設定温度に達したときは微弱運転または送風運転で保ち続けます。つまり、1番無駄な電気を使わない運転方法といえるでしょう。逆に、最初から弱運転にしてしまうと、設定温度になるまでの時間が長くなり、その分の電気代が高くなるのでおすすめしません。

2-3.除湿機能は電気代が高いのか?

前述したとおり、除湿機能は冷房・暖房運転よりも電気代が安くなります。しかし、電気代が安くなるからといって、除湿機能ばかり使うのはNGです。電気代節約のためには、そのときの状況によって、除湿機能や冷房機能を使い分けることが理想となります。

たとえば、湿気が増える梅雨の時期や少し肌寒い雨の夜などは、再熱除湿機能を使うと良いでしょう。ジメジメしている夏場は、弱冷房除湿機能にして、部屋の温度を快適にします。室外気温が高く、室内が大変暑くなっているときは、冷房機能で一気に部屋の温度を下げ、自動運転で設定温度を維持したほうが節約につながるでしょう。