エアコン電気代の節約術! つけっぱなしの方がお得なのは本当?

3.エアコンの電気代~節約方法は?

エアコン設定方法のほかに、電気代節約へつながる方法を紹介します。

3-1.フィルターを掃除する

エアコンのフィルターは使うたびに、ホコリなどで汚れてしまいます。汚れがたまるほど、消費電力が増えてしまい、電気代がかかるのです。そのため、定期的にフィルターを掃除するように心がけてください。夏のピーク時は2週間に1回の掃除が目安です。エアコンのフィルターを掃除することで、夏の電気代を約4%抑えることができるといわれています。

3-2.室外機のまわりをチェックする

現在の室外機のまわりは、どのような状態になっているでしょうか。もし、室外機まわりに植木鉢を置いたり、空きかんやビンを放置したりしている状態なら、それらを撤去し風通しをよくしてください。室外機まわりにものを置いてしまうと、エアコンの効率が悪くなり電気代がかかります。特に、冬に雪が多い地域は、室外機まわりに雪が積もり吸い込まれて効率が落ちやすくなるため、冬場は防雪フード・ネットを利用して対策しましょう。

3-3.カーテン・よしずなどを併用する

直射日光を妨げるカーテンやよしずなどを利用して、太陽の熱をやわらげるのも節約方法の1つです。外から入ってくる熱によって、室温が設定温度まで下がらなくなることがあります。カーテンやよしずを併用することで、エアコンの電気代もカットできるのです。

3-4.扇風機・サーキュレーターを活用する

エアコンをつけているときは、扇風機やサーキュレーターを併用することで電気代を抑えることができます。基本的に、暖かい空気は上へ冷たい空気は下のほうに溜まる傾向があるので、サーキュレーターを使って冷たい空気を循環させてください。たとえば、冷房のときはエアコンの風向きを水平に設定し、サーキュレーターや扇風機を天井に向けてまわします。暖房時には、エアコンを下向きに設定し、天井に向けてサーキュレーター等をまわしてください。

3-5.新機種へ買い替える

古いエアコンを使い続けている方は、新しいエアコンに買い替えるのも選択肢の1つです。古いエアコンは電気使用量が大きく、電気代がかかります。一般的に、エアコンの耐用年数は約10~15年といわれているため、10年以上使い続けている方は新機種への買い替えを検討してください。メーカーによって異なりますが、補修用性能部品の保有期間は最低9~10年です。10年以上経過したエアコンは、故障しても修理ができない可能性があります。また、新しいエアコンは10年前に比べて、かなり省エネになっているので買い替えがおすすめです。

3-6.電気プランを見直す

電気代を節約するためには、電気会社の切り替えも大事なポイントです。電気会社によってプラン内容が異なり、自分に合った電気料金プランを選ぶことで節約ができます。中には、電力会社のプランを見直しただけで、年間18,000円もの節約効果が期待できるのです。この機会に、今一度電気プランを見直してみてください。

4.エアコンの電気代~つけっぱなしで節約できるのか?

「つけっぱなしのほうが電気代が節約できる」という話を聞きますが、本当にそのとおりなのでしょうか。

4-1.冷房・暖房の場合

エアコンは立ち上がりから1時間まで約29円の電気代がかかるといわれています。しかし、エアコンの運転が安定してから1時間あたりのコストは約3円です。つまり、1日2回オンオフするよりも、24時間つけっぱなしにしたほうがお得という計算になります。実際に、1か月間24時間つけっぱなしにすると毎月約2,160円、12時間つけっぱなしの場合は約2,490円という結果になりました。

しかし、暖房の場合は冷房よりも消費電力がかかるため、つけっぱなしよりも室内にいるときに運転したほうが節約できます。また、つけっぱなしのほうがお得になるかは、部屋の広さ・部屋の中にいる人数・外気の温度・木造と鉄筋の違いなど、さまざまな環境で簡単に変わるのです。

4-2.つけっぱなしが良いケースは?

電気メーカーの関係者によると、家にいる時間が長い場合は、こまめにオンオフするよりもつけっぱなしのほうが良いとされています。また、エアコンをつけたときに、外気温との差があるならつけっぱなしのほうがおすすめです。室温変化がある場合は、こまめにオンオフをすると、再度設定温度に室温が届くまで時間がかかり、その分消費電力が大きくなってしまいます。

4-3.つけっぱなしにしないほうが良いケースは?

逆に、つけっぱなしにしないほうが良いケースは、外出時間が長くなるときです。また、エアコンをつけても外気温との変化が感じられないときは、つけっぱなしにするよりもエアコンを切ったほうが電気代が節約できるでしょう。無駄に運転し続けることはありません。

4-4.エアコンのつけっぱなしは故障が増えるのか?

確かに、エアコンをつけっぱなしにすると、モーターへの負担が大きくなるので故障のリスクにつながります。しかし、逆に、まったくつけないことも故障のリスクになり得るのです。また、エアコンの故障は、急激な温度差の調整をする際などで負担が大きくなり、故障しやすくなるといわれています。つけっぱなしが必ずしも故障につながるというわけではありませんが、長く使い続けるためにも定期的なメンテナンスが必要になるでしょう。