キッチンの換気扇をキレイに掃除しよう! 掃除方法とポイントを解説

1.キッチンの換気扇の汚れ~掃除の基本〜

まずは、キッチンにどんな汚れが付着するのか、その特徴をチェックしておきましょう。汚れを落とすには、敵のことを知る必要があります。

1-1.キッチンの換気扇の特徴は?

キッチンの換気扇は「レンジフード」とも呼ばれており、ファン・システム・フードの3つの部分に分けることができます。主に、ファン・システムの部分は、直接排気式のプロペラファンタイプと、ダクト排気式のシロッコファンタイプの2種類です。調理中に出る煙やにおいを吸収し、外へと排出するための換気扇なので、その空気に含まれている油などで汚れやすい特徴があります。

1-2.どんな汚れがつくのか?

レンジフードの汚れは、油とホコリが大半を占めています。台所で調理をしていると、油を含んだ煙をたくさん吸いこみ、それがレンジフードに付着するのです。これらの油は変性油ともいい、熱・光・酸素によって油が水あめのように樹脂化しています。変性油は鉄に付着すると汚れが悪化しやすいので、すぐに掃除しなければなりません。分厚い変性油は、洗剤で落とすことができず、削(そ)ぎ落とす必要があります。特に、シロッコファンは汚れが溜(た)まりやすいので要注意です。

1-3.掃除の重要性・頻度は?

前述したように、換気扇の油汚れは放置するほど、頑固になり簡単に落とすことができません。その分だけ掃除に時間と手間がかかり、大変な作業になってしまいます。また、変性油の量が多くなれば、調理中の熱で溶け出し、垂れてくることもあるのです。せっかく作った料理が台無しになり、衛生的にも良くありません。年に1~2回程度掃除している方が多いですが、キッチンの換気扇は汚れやすい箇所なので月に1~2回の掃除が理想だといわれています。ただし、仕事や育児をしながら月に1~2回は大変なので、日々のお手入れ+入念な掃除を年に1~2回程度行うと良いでしょう。

2.キッチンの換気扇の汚れ~掃除方法は?〜

では、どうすればキッチンの換気扇に付着した汚れを落とすことができるのでしょうか。

2-1.用意するもの

換気扇の掃除で用意してほしいものは、以下のとおりです。

  • ゴム製またはビニール製の掃除用手袋
  • 新聞紙
  • スポンジ
  • 不要になった古い布やぞうきん
  • 使い古した歯ブラシ
  • 割りばし
  • キッチンペーパー
  • レンジ用洗剤、重曹水(重曹大さじ1:水100ml)、セスキ炭酸ソーダ水(セスキ炭酸ソーダ1g:水100ml)

2-2.掃除方法と流れをチェック!

それでは、大まかな掃除方法と流れを確認していきましょう。

  1. 換気扇の整流板とフィルターを取りはずす
  2. ファンが止まっていることを確認した後、外側のリングについている留め具をはずす
  3. ネジをはずしファンを取り出す
  4. 取りはずした整流版・フィルター・ファンなどをシンクに並べ、全体にまんべんなく洗剤をスプレーし、2~3分ほど放置する
  5. 汚れが浮いてきたら古布で拭き取り、水洗いをしてよく乾かす

以上の流れで落ちない場合は、もう1度同じ手順で洗剤→水洗いをくり返してみてください。何度かくり返すことで、自然と汚れが目立たなくなるでしょう。また、換気扇の種類によって、部品の取りはずし方が異なります。取扱説明書を確認し、手順通りに取りはずしてください。

2-3.換気扇の汚れを落とすポイントは?

フードなど取りはずせない部分の掃除は、洗剤を布にスプレーして拭き取ってください。汚れを落とした後は水拭きで最後の仕上げをします。ファンなどに分厚く汚れがついている場合は、いきなり洗剤をかけず先端を平らにした割りばしを使って、汚れをこそげ落としてください。割りばしを上手に使えば、汚れの層を薄くすることができます。また、汚れがこびりついている場所・布で拭き取りにくい場所は、ティッシュペーパーまたはキッチンペーパー等で洗剤を湿布してください。洗剤の湿布は汚れを浮かせるのに効果的な方法です。

2-4.頑固な汚れはつけ置きで落とす

換気扇の掃除でやっかいなのは、分厚くついた油汚れです。しつこい油汚れの場合は、換気扇をつけ置きで落とします。つけ置きで汚れを落とす際は、シンク内でも可能ですが、シンクが油汚れまみれになってしまうのでビニール袋がおすすめです。ゴミ袋などビニール袋に、45~50℃前後のお湯と、お湯3Lに対し大さじ1の割合でセスキ炭酸ソーダを入れて軽く混ぜてください。後は、その中に換気扇を30分~1時間ほどつけ置きするだけでOKです。つけ置きした後は汚れが軽い力ですぐに落ちるため、スポンジで軽くこすりながら洗い流しましょう。なかなか落ちないときは、つけ置き時間を延ばしたり、セスキ炭酸ソーダを追加してみてください。

2-5.小麦粉・使用済み油を活用する

重曹やセスキ炭酸ソーダ以外にも、小麦粉や使用済み油で汚れを落とす方法があります。小麦粉の場合は、油汚れが気になる部分に振りかけ、まんべんなく広げた後に30分放置し、ゴム手袋でゴシゴシこするだけです。すると、ポロポロと油汚れが落ちます。使用済み油の場合は、汚れた部分に油をかけて新聞紙などで広げ、なるべく暖かい部屋に30分放置してください。後は、新聞紙で油を吸い取り、中性洗剤で洗い流せばOKです。

2-6.プロに依頼する方法もある

どんな方法を使っても汚れが落ちないときは、プロの清掃業者へクリーニングを依頼するのも選択肢の1つでしょう。清掃料金は8,000~数万円かかる可能性がありますが、自分で掃除する時間がない方や手間をかけたくない方はおすすめです。ただし、汚れ具合によっては費用が高くなることもあるため、事前に無料見積もり等で確認しておきましょう。

2-7.換気扇を掃除する際の注意点をチェック!

高い位置にあるキッチンの換気扇に、直接洗剤をスプレーすると目に入るおそれがあるので注意してください。高いところは直接スプレーをせずに、スプレーをかけたキッチンペーパー等で拭き取ると良いでしょう。また、熱・汚れ・時間経過による劣化の影響で、レンジフードの塗装が剝がれるおそれがあります。レンジ用洗剤を使用する際は、悪影響がないか目立たないところで試してください。長時間放置しないことも、押さえておきたいポイントです。