扇風機を上手に買い替えるための基礎知識|便利機能・種類・処分方法
3.人気の扇風機の種類は?
扇風機にも種類があります。大きく分けると、リビングファン・タワーファン・エアマルチプライヤー・サーキュレーター・冷風扇が挙げられるでしょう。この中から、自分の好みに合わせた物を見つけてください。
3-1.定番のリビング扇風機
昔から一般的に使われているタイプの扇風機がリビング扇風機です。羽根が回転することで風が発生します。ACモータータイプとDCモータータイプで性能と価格も違ってくるのが特徴です。ACモータータイプは、安定した風量を出せます。ただ、風量の微調整が苦手で作動音も少し大きいのがデメリットです。DCモータータイプは、風量について細かな微調整ができます。静音性も高いため、睡眠時でも安心して使えるでしょう。ただ、どちらもある程度の収納スペースが必要なのがデメリットです。
3-2.スリムでおしゃれなタワーファン
リビング扇一色だった扇風機業界に突如現れて定番となったのがタワーファンです。タワーファンは羽根がない扇風機で、内部のファンが回転することで風を起こします。スリムで横幅がありませんから、リビング扇が置けない部屋では重宝するでしょう。ただ、風量はリビング扇風機ほどではなく、作動音も大きいのが弱点です。また、分解できないため掃除をするのがむずかしいのもデメリットでしょう。しかし、シーズンオフで使わないときはスリムなため収納場所で困ることはあまりありません。
3-3.優しい風の冷風扇
冷風扇は水を使い冷気をファンに乗せて送るのが特徴です。扇風機のように、部屋の空気を回すわけではありません。エアコンの風に弱い、乳幼児や高齢者などに適しています。重量が軽い物やタワーファンタイプも出ているので収納場所にもあまり困りません。ただし、水を入れなければならないので使用するときに手間がかかります。また、エアコンのように、室内の温度を下げるわけではなくあくまで体感温度が下がる物と考えたほうがよいでしょう。そのため、閉め切った部屋で使用する場合、湿気によってジメジメするので注意してください。
3-4.羽根が見えないエアマルチプライヤー
エアマルチプライヤーは、羽根が機器の中に隠されて見えない扇風機です。イギリスのダイソン社が販売している製品で土台部分に空いた穴から空気を吸い込み、円形状の部分に空いた穴から排出する仕組みとなっています。高いデザイン性からおしゃれなインテリアとしても部屋になじみやすいのは魅力です。羽根がないことで、子供やペットがぶつかって転倒するなどの事故も予防できます。ただ、通常の扇風機よりも価格設定が高いのはネックです。分解して掃除をすることもむずかしく、静音性という部分でも、他の高級扇風機と比べると弱い部分でしょう。
3-5.空気を循環させるサーキュレーター
サーキュレーターは扇風機と異なり、直接体に風を当てて体感温度を下げる物ではありません。扇風機のような使い方もできますが、基本的にはエアコンと併用することを前提として使ったほうがよいでしょう。エアコンの設定温度を上げ、サーキュレーターで空気を循環させることで体感温度も下がります。また、小型の物が多いので、収納にも困らないでしょう。ただ、作動音が大きく、扇風機と同じような使い方には向いていません。
3-6.補助的な使い方ができる壁掛けや卓上扇風機
壁掛けや卓上扇風機もあります。壁掛けタイプは、エアコンと併用してサーキュレーターのような使い方もできますが、あくまで補助的な役割と考えてください。卓上タイプの扇風機は、机などに置ける小型の扇風機です。会社だと自分の都合でエアコンの温度を下げることはできません。卓上タイプならば、誰にも迷惑をかけずに涼しい環境を作り出せます。自宅でもデスクワークが多い方は重宝するでしょう。ただ、壁掛けも卓上扇風機もエアコンとの併用が前提と考えてください。メインの扇風機として使うには風量が足りず物足りなさを感じるでしょう。
4.扇風機を買い替えるときに注目したい4つのポイント
扇風機選びで絶対に失敗したくないなら、選び方のポイントを把握しましょう。どんな扇風機があるのかを理解した上で、それ以外の細かな部分をチェックしてください。
4-1.消費電力が少ないかどうか
消費電力の少なさが扇風機の大きなメリットです。それでも、扇風機それぞれで消費電力は異なるので購入するときにはその点もチェックして損はありません。一般的な扇風機だと50Wほどですが、中には風力を最弱にした状態で3Wの製品も出ています。また、消費電力を考えるなら、たとえ価格が安くてもリサイクルショップで中古の扇風機を購入するのは控えたほうがよいでしょう。古い扇風機は、最新式の物と比べて消費電力が大きいからです。夏季シーズンは毎日使うことが多いので、できるだけ最新の扇風機を使うことをおすすめします。
4-2.有名メーカーか無名メーカーか
メーカーによって、扇風機の機能面が大きく異なります。有名メーカーの製品は風の微調整について柔軟に対応できる物が多いものです。うちわのような絶妙な微風を送ることができる物もあります。無名メーカーの場合、技術力の差からか風量調整の部分で有名メーカーより劣っている物も少なくありません。また、弱でも風が十分に強いという物もあるため注意してください。
4-3.高さを調整できるかチェック
高さ調整が可能かもチェックしてください。リビング扇風機でも、高さ調整ができないタイプもあるので注意が必要です。特に価格が安い扇風機でよくあります。また、低価格の扇風機だと高さ調整しても、固定力が弱くすぐに下がってしまうような物もあるので気をつけましょう。
4-4.子供への配慮がされているか
扇風機の事故でよくあるのは作動中に子供が指を入れてケガをするケースで、乳児では大ケガにつながります。そのため、羽根がないタイプや、ガードがきちんとされている物を選んだほうがよいでしょう。また、倒れにくさもチェックしてください。少しぶつかっただけで物だと故障以外に、子供のケガにもつながるからです。倒れたら自動で止まる扇風機もあるのでチェックしてください。