仏壇の選び方が知りたい! 確認すべきことや購入先を選ぶポイントは?

1.仏壇を選ぶ前に確認しておくことは?

最初に、仏壇を選ぶ前に確認してほしいことがいくつかあるのでチェックしておきましょう。

1-1.どこに置くのか明確にする

仏壇をどこに置くのか、場所を決めておくことが大切です。「どこに安置したほうがいいの?」「方角は決まっているのか?」と疑問を感じる方が多いと思いますが、仏壇はこの方角という決まりはありません。住宅事情によって異なりますが、手を合わせやすい場所ならどこに安置しても構わないので安心してください。ただ、スペースが限られているケースがほとんどなので、どこに安置するのか、どのくらいのスペースがあるのかしっかりと把握しておく必要があります。仏壇の安置スペースをしっかり測っておかなければ、購入しても置く場所がないという状況に陥ってしまうので注意してください。

1-2.安置する空間の幅・奥行き・高さを調べる

ある程度、どこに安置するか決まったら、その場所の空間の幅・奥行き・高さを測ってください。だいたいの安置スペースを把握しておけばいいと思われがちですが、空間の幅・奥行き・高さの3点は必ず測定してメモをすることが大切です。サイズをメモしたものを仏壇店に持って行くと、スムーズにベストなサイズの仏壇を選ぶことができます。安置したときのイメージがわきやすいのでおすすめです。

1-3.仏壇の購入にかかる予算を決める

仏壇は同じように見えても大きく価格が違うものもあります。大きさだけでなく、使われている素材によっても価値が変わるからです。また、仏壇の価格は素材だけでなく、技法・産地などによっても異なります。価値の違いの意味や仏壇の価値を事前に把握しておかなければ、購入後に「あっちにすれば良かった」と後悔することになるので注意してください。仏壇店のスタッフから説明されると思いますが、ある程度の仏壇の購入予算を決めておくといいでしょう。いくらまで支払うことができるのか・どんな素材やどんな技法にするのかなど、予算をハッキリ決めておけば仏壇選びもスムーズになります。

2.仏壇の選び方をチェックしよう!

それでは、仏壇の選び方で押さえておきたいポイントをチェックしておきましょう。

2-1.金仏壇・唐木仏壇・モダン仏壇(家具調仏壇)の3つのタイプ

まず知っておいてほしいのが、仏壇の種類です。主な種類は、金仏壇・唐木仏壇・モダン仏壇(家具調仏壇)の3つのタイプで、それぞれ特徴があります。

  • 金仏壇:杉・ヒノキなどの白木を素材として漆が塗られ、彫刻などが随所に施されている。内部には金箔(きんぱく)や金粉を使っている仏壇
  • 唐木仏壇:黒檀(こくたん)・紫檀(したん)などを素材としており、木目が美しく重厚で落ち着いた仏壇。素材の工法によって使われる木材の量や質が変わり、値段も影響する
  • モダン仏壇(家具調仏壇):現代の部屋に合わせやすいモダンなデザイン。サイズや形・デザインが豊富で、素材や金具・施される彫刻によっては高価なものもある

2-2.形・材質で選ぶ

前述したように、仏壇は大きく分けて3つの種類があります。購入する際は、自分の希望や家族で話し合って決めた形や材質で選ぶのも方法の1つです。たとえば、落ち着いた雰囲気の仏壇にしたい方は、現代の造りでも合うような家具調仏壇にするといいでしょう。都市型仏壇とも言われているため、マンションでも気軽に置けるサイズ感のものもあります。また、金仏壇は宗派によって形状や内部の作りが大きく異なりますが、唐木仏壇は宗派による形の違いがありません。あっさりとした作りとなっているため、多くの宗派で使うことができるでしょう。

2-3.予算で選ぶ

仏壇を購入する前に、だいたいの予算を決めると思いますが、費用をあまりかけたくない方は予算を中心に仏壇を選ぶといいでしょう。「仏壇は高いほうがいい」と考える方もたくさんいると思います。確かに、高額な仏壇ほど長持ちするでしょう。けれども、ミニサイズの仏壇(約5万円)など、安い価格のものでも使い方によっては10年以上は使い続けることができます。また、仏壇本体だけでなく、仏具も用意しなければなりません。仏具店では、仏壇の表示価格は仏壇だけの値段なのか・仏具込みの値段なのか必ず確認してください。

2-4.置く場所で選ぶ

仏壇を選ぶポイントとしては、置く場所を考慮することも忘れてはいけません。仏壇を和室に置くのか・仏間に置くのか・サイドボードや洋室に置くのか……置き場所によって最適な仏壇のデザインや大きさが大きく異なります。どんな場所に置くのか明確にした上で選ばなければ、失敗してしまう恐れがあるので注意してください。なお、置き場所だけでなく、どのように仏壇にお参りをするのか状況を考えることも大切です。正座にしてお参りするのか・立ってするのか・イスに座ってするのかなどによっても、仏壇の選び方が変わります。

2-5.宗派で選ぶ

仏壇を購入する際は、宗派による決まりもしっかりチェックしておくことが大切です。宗派によって仏壇の選び方が大きく異なります。ほとんどの方は特に指定もなく選ぶと思いますが、先祖が特定の宗派に入っている場合は宗派の決まりを守らなければなりません。たとえば、伝統型の仏壇はご本尊・脇侍を安置し、仏具によって荘厳(しょうごん)するように作られています。宗派によるお祀りや仏教の信仰を重視される方は、伝統型の仏壇を選ぶのが無難です。先祖の宗派やどのような仏壇を選べばいいのか分からない場合は、お寺に尋ねるといいでしょう。