遺品整理と不用品回収の違いは? 特徴や業者選びのポイントを紹介

1.遺品整理と不用品回収の違い

まず、遺品整理と不用品回収にはどのような違いがあるのかを見ていきましょう。

1-1.処分するものが異なる

不用品回収は使わなくなったものを回収し、リサイクルや処分を行います。回収したものの多くは、粗大ゴミと同じように扱われるでしょう。しかし、遺品整理は、故人の所有していたものを片付け、必要なものは遺族に渡し、不用品を供養してから処分するのが特徴です。

1-2.遺品整理は相続に関連する品の捜索ができる

遺品整理は、家を片付けて明け渡すだけでなく、相続に関連する貴重品の捜索を行う目的もあります。不用品回収の場合、不用品をまとめて回収し、再販の価値がないものは廃棄し、遺品整理は遺族に故人の大切な品を手渡すことを重視しているのが特徴です。遺品を1つずつ確認しながら作業を進めるため、紛失などの事故が起きにくいのがメリットでしょう。

1-3.事前の準備も異なる

不用品回収の場合、事前にピックアップしておいた不用品を訪問した業者に引き取ってもらいます。家具など大きなものでも自分で移動や運搬を行う必要がありません。遺品整理の場合、相続に必要なもの・探してもらいたいもの・貴重品などをメモに書き出し、業者に捜索してもらう準備を整えておくことが大切です。形見分けをしたいものがあれば、事前に伝えておきましょう。

1-4.遺品整理はお焚き上げで供養してから処分する

遺品は、故人の思い出が詰まった品です。遺品整理の場合、業者が寺社に引き取った遺品を持ち込み、お焚き上げで供養を終えてから処分を行います。故人に敬意を払い、遺品を丁寧に扱ってくれるため、安心して依頼することができるでしょう。ただし、業者の質はさまざまです。見積時の対応やクチコミなどを見て、信頼できる業者を見つけましょう。

2.遺品整理の注意点

遺品整理を依頼するときは、どのような点に注意すべきなのでしょうか?

2-1.故人の遺志を尊重することを第一に考える

遺品整理は遺族の意向だけで進めるものではなく、故人の遺志を尊重することが大切です。エンディングノートや遺言などがある場合、故人の思いを確認し、遺品整理に反映するようにしましょう。

2-2.相続に関連する品を捜索するためには知識が必要

金品・貴金属・有価証券・骨董(こっとう)品など遺産相続にかかわるものの捜索には、熟練した技術と豊富な知識が必要です。不用品回収業者に依頼した場合、不用品をまとめて引き取ってもらうため、貴重品が埋もれたまま処分されてしまうケースもあるでしょう。遺品整理を専門に行う業者に依頼することが大切です。

2-3.形見分けなどについて親族とに話し合いをしておく

遺品整理は遺産相続に関連するものも含むため、親族間のトラブルが起こらないよう、事前に形見分けなどについて話し合いをしておきましょう。また、依頼先や費用負担など、細かなこともあらかじめ決めておくことが大切です。

2-4.不用品回収と遺品整理が同時にできる業者が便利

ゴミ屋敷の場合、不用品回収と遺品整理の両方を請け負う業者に依頼する方法が便利です。ゴミ屋敷は荷物やゴミの量が多く、人が室内に入るだけでも苦戦するケースが目立ちます。貴重品の捜索に至るまでに時間がかかりのに加え、膨大な不用品の処分を速やかに行わなければなりません。また、片付けや遺品整理を終えた後、害虫駆除・消臭・ハウスクリーニングなども必要です。サービス内容に注目して業者を選びましょう。