
ものを捨てる基準は何? 捨ててはいけないものや処分方法も詳しく!
3.不要になったものを捨てる方法
不要になったものを捨てる方法について、詳しく解説します。
3-1.自治体回収にゴミとして出す
片付けで不要になったものは、自治体回収にゴミとして出すことができます。
3-1-1.可燃ゴミ・不燃ゴミ
基本的に、可燃ゴミは焼却処分可能な素材、不燃ゴミは焼却処分できない素材でできているものになります。具体的には、以下を参考にしてください。
- 可燃ゴミ:紙・木材・皮・布などを使用したもの
- 不燃ゴミ:陶器・金属・ガラスなどを使用したもの
可燃ゴミや不燃ゴミとして出す場合は、自治体ごとに決まった曜日・時間・集荷場所に出しておくと無料で回収してもらうことが可能です。なお、可燃ゴミ・不燃ゴミの分け方や回収ルールは、自治体によって異なります。まずは、自治体ごとの分け方や回収ルールを確認し、マナーを守って出しましょう。
3-1-2.資源ゴミなど
自治体によっては、ガラス瓶・ペットボトル・空き缶などをリサイクル目的で回収しています。金属ゴミ・プラスチックゴミなどと呼んでいることもあるので、確認してみてください。資源ゴミなども、可燃ゴミや不燃ゴミと同様に、自治体ごとに決まった曜日・時間・集荷場所に出しておくと無料で回収してもらえます。不燃ゴミなどで出すよりも資源を有効活用できる方法なので、なるべく活用するとよいでしょう。
3-1-3.粗大ゴミ
一定の大きさや重量があるものは、粗大ゴミとして有料回収する自治体が多くなります。粗大ゴミの料金は種類によって異なり、1個数百円~です。粗大ゴミとして回収してもらう場合は、自治体の予約が必要になるのが一般的になります。詳しくは、以下の流れを参考にしてください。
- 自治体の粗大ゴミ受付窓口に連絡して粗大ゴミの回収を依頼する
- 受付番号・集荷日時・集荷場所・料金の指示を受ける
- コンビニなどで料金分の粗大ゴミ処理券を購入する
- 粗大ゴミ処理券に受付番号などの必要事項を記入し、粗大ゴミに貼り付ける
- 集荷当日になったら集荷時間より前に粗大ゴミを集荷場所に運んでおく
- 集荷時間以降に自治体の集荷車両が粗大ゴミを回収して完了
なお、自治体のゴミ処理場に自分で粗大ゴミを持ち込んで処分することも可能です。具体的な受付時間や搬入方法などは、自治体のホームページで確認してください。
3-1-4.そのほかのゴミ
以下のようなゴミは、素材の性質上安全に回収する必要があることから、ほかのゴミとは区別して回収している自治体が多くなります。
- 蛍光灯
- 水銀を使用した温度計・体温計など
- 乾電池・ボタン電池・充電池
なお、多くの自治体で無料回収になります。
3-2.関連法律に沿って処分する
一部の家電やパソコンなどは、関連法律に沿って処分することができます。
3-2-1.家電リサイクル法に沿って処分する
テレビ・洗濯機・エアコン・冷蔵庫は、家電リサイクル法に沿って処分することができます。家電リサイクル法は、前述した対象家電に含まれる資源を有効活用することなどを目的とした法律です。家電リサイクル法に沿って家電を処分するには、以下の2つの方法があります。
- 料金販売店回収方式:家電販売店の店頭で家電リサイクル料金と運搬費用を支払い、回収を申し込む
- 料金郵便局振込方式:郵便局で家電リサイクル料金を支払い、自分で自治体の指定引取場所に持ち込む
家電リサイクル料金は、対象家電の種類やメーカーなどにより異なります。また、運搬費用は対象家電1津につき1,500~3,000円程度が目安です。より詳しい内容については、一般財団法人家電製品協会家電リサイクルセンターの家電リサイクル券システムリサイクル料金一覧表を参考にしてください。
3-2-2.パソコンリサイクル法に沿って処分する
不要になったパソコンやパソコン用モニターは、パソコンリサイクル法に沿って処分することができます。パソコンリサイクル法とは、パソコンやパソコン用モニターに含まれる資源を有効活用することを定め、メーカーが回収・リサイクルすることを基本とした法律です。具体的な流れは、以下を参考にしてください。
- メーカーのリサイクル受付窓口に連絡しパソコンやパソコン用モニターの回収を依頼する
- メーカーから配送伝票が送られてくる
- メーカーの指示どおりにこん包して配送伝票を貼り付ける
- メーカー宛てに発送して完了
なお、パソコンリサイクルマークが付いているパソコンやパソコン用モニターは、パソコンリサイクル料金や配送費用がかからず、無料で処分できます。パソコンリサイクルマークが付いてなかったり紛失したりした場合は、パソコンリサイクル料金と運搬費用の合計で1台に付き数千円程度の支払いが必要です。より詳しい内容は、一般社団法人パソコン3R推進協会のホームページを参考にしてください。
3-2-3.小型家電リサイクル法に沿って処分する
ドライヤーや電動シェーバーなどの小型の家電は、小型家電リサイクル法に沿って処分することもできます。小型家電リサイクル法とは、小型の家電に含まれる資源を有効活用することなどを目的とした法律です。小型家電リサイクル法に沿って処分する場合は、役所や商業施設などに設置してある小型家電専用回収ボックスに投入すると、無料で処分してもらえます。ただし、対象品目は自治体ごとに異なるので確認してみてください。自治体によっては、ノートパソコンも対象品目に指定されていることがあります。
3-3.販売店の回収サービスを利用する
販売店の回収サービスを利用して、不要になったものを処分することもできます。たとえば、以下のようなものです。
- 一部の家電
- ピアノ
- 家具
- 仏壇
- バイク
- 自転車
- 廃タイヤ
- ベッド枠
- スプリングマットレス
販売店に回収を依頼する場合は、基本的に有料です。ものの種類や回収方法によって回収費用が異なるので、販売店に確認してください。なお、買い替えを伴う場合は、サービスとして回収費用が無料になることもあります。
3-4.不用品回収業者に処分を依頼する
片付けで不要になったものは、不用品回収業者に処分を依頼することができます。
3-4-1.不用品回収業者に依頼するメリット
不用品回収業者に不用品の処分を依頼すると、以下のようなメリットがあります。
- 回収後の不用品を再販もしくは再資源化などにより有効活用してもらえる
- 不用品の処分にかかる時間や手間を大幅に節約できる
- 不用品を種類ごとに分ける必要がない
- 大量の不用品をまとめて処分してもらえる
- 都合のよい方法と日時で回収してもらえる
- 宅配回収や出張回収を選べば集荷場所に運ぶ手間が省ける
- 状態のよいものは買取してもらえることもある
3-4-2.信頼できる不用品回収業者とは?
不用品の処分を依頼するときは、以下のポイントを参考にして信頼できる業者を選びましょう。
- 不用品の回収実績が豊富にある
- 回収後の不用品を適切な方法で再販・再資源化している
- 都合のよい場所と日時を指定して回収してもらえる
- 見積もりは無料
- リーズナブルで分かりやすい料金システム
- スタッフの言葉遣いや態度が丁寧で親切
- 顧客からの評判がよい
- 業務に必要な許可を取得済み
3-4-3.悪質業者の手口に注意すること
悪質業者には、十分に注意してください。悪質業者は、とにかく売り上げを上げることだけを考えて近づいてきます。そのため、強引に契約を取ろうとするのが特徴です。そのほかにも、以下のような点が見られる業者は悪質なので、契約してはいけません。
- 突然訪問してきたりしつこく勧誘電話をかけてきたりする
- キッパリ断っているのにしつこく居座る
- 強い言葉や態度で契約を迫る
- 不透明な料金システム
- スタッフの言葉遣いや態度が悪い
- 顧客からの評判が悪い
- 身分証や社員証の提示を渋る
- きちんとした見積もりや契約書を作成しない
4.ものを捨てる基準に関するよくある質問
最後に、ものを捨てる基準に関する質問に回答します。それぞれ参考にしてください。
Q.家電は何年ぐらい使用したら捨てるべきか?
A.特に決まりはありません。ただし、以下のような症状が見られたら寿命が近づいている証拠なので、捨てることを考えましょう。
- 当初と比べて性能が格段に落ちた
- 特定の機能が使えない
- 突然停止したり電源が落ちたりすることがある
- 使用中に異音や異臭がする
- なかなか電源が入らない
また、まだ十分に使える家電であっても、機能や性能に不満がある、魅力的な新製品に買い替えたいなどの理由で捨てても構いません。ただし、まだ十分に使える家電は買取に出すことも考えてみるとよいでしょう。
Q.20年前に高価だった洋服でも捨てたほうがよい?
A.特に思い入れがなく、今後も着る予定がないのなら捨てましょう。単に高価だったというだけで残しておいても、不用品になるだけです。
Q.見るだけで嫌な気持ちになるものは捨てるべきか?
A.捨てることをおすすめします。見るだけで嫌な気持ちになるものを無理に持ち続ける理由はありません。
Q.形見としてもらったものでも捨ててよい?
A.構いません。形見としてもらったものでも、趣味に合わない、使わないといったものもあるでしょう。ただし、故人への供養として感謝の気持ちを念じ、通常のゴミとは別の袋に入れて捨てることがおすすめです。
Q.捨てる決心が付かないものはどうする?
A.いったん保留用の箱に入れておき、後日改めて考えてみるとよいでしょう。日にちが経過すると、捨てる決心が付くことがあります。再度考えても決心が付かないものは、無理に捨てることはありません。
まとめ
今回は、ものを捨てる基準について詳しく解説しました。まずは、この記事で紹介した基準を参考にして、不要なものを仕分けてみてください。何らかの理由でもう使うことがないものは、思いきって処分することが大切です。もったいない、いつか使う可能性があるなどと考えて保管しておいても、ほぼ使わないことでしょう。不要なものを処分すれば、収納スペースに余裕ができ、部屋を広く使えるようになります。また、部屋がスッキリして暮らしやすくなり、気持ちも前向きになることでしょう。なお、不要なものの処分は、信頼できる不用品回収業者に依頼すると何かと便利なので、検討してみてください。